けんぼうは留年生

ノンジャンルで何か書きたくなった時に書く感じ

すき家のまぐろユッケ丼は死んでなかった

私とすき家とまぐろユッケ丼

 すき家は牛丼屋だが、正直私はあんますき家の牛丼の味付けが好みじゃない。そんな私がすき家へ行く目的は専らまぐろユッケ丼だった。私は海鮮系が好きなのだが、海鮮丼屋というのはそんなに多くない。少なくとも牛丼屋ほどは多くない。そんな中ですき家はどこにでもありながらどこででもまぐろ丼を出してくれてる良い店である。
 中でも私はまぐろユッケ丼が好みだった。すき家は牛丼屋なので、当然米は酢飯ではなく普通の白飯になる。私はどうしても海鮮には酢飯が欲しくなってしまう。酸味が魚の油やくさみとバランスを取っていい感じにしてくれる気がする。その役割を辛味の利いたユッケだれが担い、卵黄のコクを足して上手いこと調和してくれる。
 まぐろユッケ丼が好きなのですき家へ行ったら必ずまぐろユッケ丼を頼むのみならず、むしろまぐろユッケ丼のためにすき家へ行くまであった。ちなみに近所の調布駅近辺にはなく、ちょっと足を伸ばして遠くの店に行く必要があるのだが、それでもまぐろユッケ丼のために足を運ぶ日もあった。

消えたまぐろユッケ丼

 そこまで好きだったまぐろユッケ丼なのに、悲しいことに今年の夏にメニューから消えてしまった。まぐろ丼自体は消えておらず、むしろサーモン丼が定番化したことですき家の海鮮力はパワーアップしたが、まぐろユッケ丼は消えてしまった。気付かず店に入ってそれを知った日は深く絶望したのを覚えている。代わりに何かを頼んだはずだが、何を食べたかもう思い出せない。あまりの絶望にコチュジャンを買った*1。それ以来私はすき家を見ても悲しい気持ちで素通りするだけになった。

まぐろユッケ丼は作れる

 今日はたまたまいつもと違う方向から帰宅し、すき家の前を通りがかった。悲しい気持ちにはなったが、帰りはちょっと遅くて家で用意するのも面倒だったので食べて帰ることにした。他の大手牛丼チェーンとは一風変わったメニューの並びを漫然と眺めていたら、トッピングにコチュジャンがあることに気が付いた。ユッケのたれとはコチュジャンで出来てる。コチュジャンと卵かけたら実質まぐろユッケ丼なのではと思って試した。
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 本当にまぐろユッケ丼だった……。

メニューは組合せで作るもの

 そもそも私は重要な点を見逃していた。飲食店において調味料や具材は他のメニューでも転用出来た方が在庫リスクが低くて済む。すき家においてまぐろ丼を食べる人間は少なくはないだろうが、メインでもない。その看板でもない商品のためだけにユッケだれを保持しておくだろうか? 私は牛丼を頼まないせいで気付いていなかったのだが、ネギ玉牛丼にはコチュジャンのたれがかかっていて、まぐろユッケ丼はネギ玉牛丼用のタレを転用して作られたメニューに過ぎなかったわけだ。そして親切なことにすき家は調味料単品でも販売してくれていた。だから、まぐろユッケ丼はメニューから消えただけですき家から消えたわけではなかったのだ。私達のまぐろユッケ丼はまだすき家にある

補足

 まぐろユッケ丼ファンの同志の中には私のようにこの事実に気が付いておらず絶望したままの人もいるかも知れないので、細かい情報を足しておく。
 まずコチュジャンは全部かけるとちょっと多めになる。私は特盛にしたので「たれも2倍じゃないとな」と思って2つ頼んだのだが、それを全部入れたらちょっと多くなった。コチュジャン多めもこれはこれでアリだったが、元のまぐろユッケ丼よりはたれ多めだったので、元のまぐろユッケ丼を再現させたいなら7~8割程度で良いと思う。各自で好みのバランスを見つけると良い。
 あとエッグセパレーターは頼んだ方が良い。殻だけで黄身を選り分けるのは楽勝だと思っていたが、思ったより失敗する。致命的ではないもののちょっと失敗したのが上の写真である。ある道具は素直に使おう。

*1:普通に料理に活用していて自家製まぐろユッケ丼はまだ試してない