けんぼうは留年生

ノンジャンルで何か書きたくなった時に書く感じ

Googleの囲碁AIが与えた影響の話

※この記事は生活リズムの崩壊したけんぼーが謎の躁状態の中でまとめた文書であり、情報源の精査や専門的知識を踏まえることなく適当に聞きかじった曖昧な話を元に外野から私見を投げ込んでいるだけのものです。予めご了承ください。

何が起きたか

Googleが買ったAI研究チームが作った"Alpha Go"とやらが何か世界最強クラスの囲碁選手を倒したらしい。

何が起きたか(手法の特徴)

・「ゲームのAI」とは「評価関数」

ゲームは「自分が有利になるような手」を考えてそれを選び勝つものです。プレイヤーは常に複数ある手の選択肢の中から「自分が勝てる手」を選択して勝つわけです。これをコンピューター的視点から考えるとある選択肢が「どれくらい有利なのか」を数値化して比較する、つまり「手を評価する関数」を用意するのがゲームのAIを作ることと同義らしいです。

・評価関数を作るには?→全部調べろ

評価関数を作る一番簡単な方法はあらゆる全てのパターンを走査し勝利につながる枝の多さをそのまま評価にしたらいい。
例えば○×ゲームなら人間にも理解できる範囲の枝の量なので実際に調べてみれば分かると思います。尤も枝が少なすぎて評価関数が全か無かになってしまってピンと来ないかもしれませんが。

・そんなこと出来るか

さっき「全部走査する」と言いましたが、囲碁の「全部」が何パターンあるか考えたことあります? 囲碁のパターン数は現実的な時間で処理が完了するレベルではありません。「組合せ爆発」とかで検索すれば分かると思いますが、盤面が広い分枝分かれがものすごく広く、優勢・劣勢の判定もとてもしづらい感じです。故に囲碁は「人間に勝てるまで他のゲームに比べてかなり時間がかかるはずだ」と言われてきました。

・じゃあどうするの?

具体的には全然知らないのでこの辺から特に曖昧です。
今までのAIは人の思考などを参考に人間がある程度評価のガイドラインを作ったり、プロの棋譜を読ませて機械学習を回したり、その辺を組み合わせたりして作ってます。どちらにせよ人間がインプットやロジックをチューニングして作っとるんです。

・Alpha Goは規模がヤバい

Alpha Goも機械学習です。その点ではほぼ同じなのですが、何が違うって規模が違うんです。機械学習はやればやるほど正確に近づきますが、当然やればやるほど時間がかかります。Alpha GoではGoogleの資本を背景に物凄い量の棋譜をぶち込んで学習させます。それだけじゃなく学習済AI同士で対戦を物凄い回数繰り返してるわけです。これ「Google以外に真似出来る奴いなくね?」ってなってるわけです。
要するにアプローチの方向性が今までと全く違うので既存のAI研究者は膝から崩れ落ちてるのが現状らしいです。

囲碁はもう遊べないのか

チェスでAIが勝利してもチェスが遊べなくなったわけではありません。確かに人とコンピューターでは勝負にならない時代になりましたが、人間同士が戦う分には何の問題もありません。カンニングに気を配る必要は多少増えたかもしれません。
ただし、囲碁の場合は今までの将棋やチェスのケースとは違い「そもそも見たことがない」という手筋がバンバン出て来たそうなので、しばらく「コンピューターの指す目を如何に読むか」という世界になるかもしれません。

この調子でAIが発達すると人間がいらなくなるのでは

ここからは私の主観に依る部分がより大きくなります。
例えば自動車は人間より圧倒的に大きな物を運んだり人間より圧倒的スピードで走るわけです。これによって大八車で物を運ぶ人や飛脚みたいな職業は消え去ったわけですが、人間が消え去ったわけじゃないですよね。その仕事を人から機械に回しただけで、むしろ自動車によって余ったリソースによって人は新しい仕事を生み出しそれをやっているわけですよ。
確かにAIの圧倒的性能によって現存する仕事の多くで人に取って代わられることはあると思います。ただAIは人の脳とイコールなわけではありません。人が自動車を利用して色々なことをしたように、これからは人がAIを利用して何を為すかという時代になっていくのだろうなと思います。